| クレイグと丘の妖精たち | 採集地:アイルランド |
| 「ケルト妖精物語T "グリーシュ"」より | |
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リア充大爆発しろシリーズ。
ボリュームおよび完成度もさることながら、アイルランド及びイングランド的な妖精と人間の付き合いのあり方を各所に詰め込んだ素晴らしいストーリーです。原版では、この話に登場する妖精はレプラコーンと書かれています。 地理的側面から見ると、主人公が住んでいたのはメイヨー州(Mayo)とあるのでアイルランド最西端のお話です。妖精の馬に乗った一行はアイルランドを横断し、グレートブリテン島を越えてドーヴァー海峡を渡り、フランスまでやってきました。フランスの具体的な地名は出てきませんが、パリだとすると800キロ以上を駆け抜けたことになります。 本ストーリーでは妖精たち特有の性質が幾つか描かれています。 1.魔法を使役できる。 それぞれについて解説します。 1.妖精は人間が飼っている牛や馬を操ることもありますが、自分たちの家畜を使役することもあります。Ringlet版ではカットしましたが、このストーリーではドクニンジンを魔法で馬に変えていたとあります。 その他、原版では薬草を手に入れてから主人公が毒味をするシーンが長々と書かれているのですが、この部分はカットしました。また、Ringlet版では主人公の性格もだいぶ変わっています。もともとはどこか気の弱そうな青年ですが、Ringlet版では(低年齢ゆえの)強い意志をもった少年に変更しています。また、アイルランド人の主人公とフランス人の王女の間でお互いの言葉が通じないというのもRinglet版オリジナル設定で、原版では普通に会話しています。ごく普通に考えて主人公は古アイルランド語、王女は古フランス語(オイル語)を話していたとすると、ケルト語由来とラテン語由来の間ではほとんど会話が成り立たなかったと思います。聖職者(=友人)はラテン語の素養があったと思いますし、知識人(=王女)はラテン語の嗜みがあった可能性が高い、ということでふたりの間では会話が成立するようになっています。(オイル語はラテン語系なので親しみやすかったということもあるかもしれません) |
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政略結婚(というか、自由恋愛という考え方が一般的でなかったように思いますが)やだなーって感じの王女エルセ。王族など超上流階級の服飾というのは、時代を遡ってもその豪華さが衰えるということはありません。今も昔も手作業の一点もの、素材も天然に限るとなれば、あとは手間との戦いですから、むしろ昔のほうが豪奢だったと言えるかもしれません。(TINA)
お金持ちなお姫様なので今までで一番豪華なドレスだと思います。色々な資料を眺めていいとこどりしたドレスです。スカートの飾り部分が鳥の顔に見えると言われたのですが、一度そう思ったらそうとしか見えなくなりました。すごく大変でしたがフリフリキラキラしたドレスを描くのは楽しいです。(かずしま) 修道服はたいして変わってなかったはず…という想像。実際のところ、現代の修道服がいつ頃成立したのかは解りませんが、(宗派や地域によっても差があるものの)かなり昔からあったようです。修道服はある種のユニフォームですから、シンボルとしての役割も求められたのでしょう。(TINA)
シスターエルセです。シスター服なんて今まで一度も描いた事無かったので色々調べました。髪の毛をどこまで出させるか悩みましたが、無難に前髪と横髪ちょこっと出てるVerに。本来は髪の毛は全部フードの中にしまわなくてはいけないのですが、髪の毛がないと見栄えが…。本編の設定的にも本職のシスターではないので多少着崩すくらいでも問題ないかと思います。ないよね?(かずしま)
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