| 気弱なニノンと王様の息子 | 採集地:フランス |
| 「フランスの民話・上 "木靴作りと王様の娘"」より | |
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リア充大爆発しろシリーズ。
原版は本格的な小説形式で、作者の創作なのか聞きとめた話をまとめたのかは判然としません。(個人的には聞きとめた話を大きくアレンジした感じがします)いずれにしろ、Ringlet版では珍しく表現をカットする方向で編纂しています。例えば、主人公が王様に謁見したシーンでは、同席した姫についてこんな風に書かれています。 王様はご自分の言ったことをよく覚えておいででした。しかし王様は庶民を好きではありませんでした。ただの村の青年に姫をやるとは……、これはひどいことだと、王様は思われたのです。そのお姫さま----美しい姫君もその場においででしたが、ひと言もお話になりませんでした。美しい……そうですねえ、白いビロードのローブ、レースがいっぱいの髪飾り、青いリボンのついたサテンの可愛い靴を履いていらっしゃるんですもの。美しくないとも言えないわね。 ストーリーに目を向けてみると、全体としては王様の難題、Rule of Threeを親切にした報いの杖でのりきるというありふれたものですが、最大のポイントは王子様との結婚話を蹴って終わるというところです。 原版は"木靴作りと王様の娘"とあるとおり男性の主人公が王様の娘(=王女)との結婚話を蹴って帰るというものですが、Ringlet版ではエルセの出番が無いので立場を逆転させました。 Fairytaleでは珍しい内気で押しに弱い主人公(これは原版通りです)が身の丈にあった幸せで十分と思う話…、に見えますが、彼女はいつ何でもできる魔法の杖を持っているわけですから、これは当然の決断と言えるでしょう。 この話ではフランスの風習(?)がいくつか載っていますが、Ringlet版ではカットされています。 ※冒頭でカットした歌部分では フランス語では"Dans mon pays, y'en a de plus jolies."フランスの民話、童謡にしばしば見られるフレーズとのこと。 |
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冬のお話なのでがっつり着込んでます。防空頭巾みたいなフードは毛糸でできているのであったかそうです。手を通す穴が開いているケープは、以前どこかで見て可愛いなーと思ったので一度描いて見たかったんです、満足です。ケープの下は彼女なりにおしゃれしているという設定だったような…絵では見えませんが。(かずしま)
引っ込み思案で押しに弱い裁縫娘のエルセ。最後もなんとなく投げやりというか後ろ向きなところがいいですね。冬の物語なので冬服です。当時の建築レベルを考えると、城の中でもかなり寒かったでしょう。外に出る際は、これに加えてグローブで手を保護しました。(TINA) |
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