次の人の勘定を 採集地:創作
「Marysville coffee drinkers pay it forward」より
 創作シリーズ。

 もとになったのはアメリカのとあるドライブスルー式スターバックスで「後ろの人の勘定も支払っておくよ」という連鎖が何百人も続いた、というものです。2007年12月に起きたこの出来事は最終的に350人以上が参加した、とあります。オリジナルは"Marysville coffee drinkers pay it forward"というタイトルで検索してください。

 妖精ジゼルは本当に不思議な力を持っているのですが、このストーリーは力ではなく知恵を働かせて姉弟たちとの約束を守りました。彼女は会話にはことわざを絡めるのが癖で、本編でも「短気は損気」(Haste makes waste)、「時は奇跡を行う」(Time works wonders)、「良いことは待つ価値がある」(Good things are worth waiting for)と言っています。

 また、本編の趣旨からは離れますが、当時の酒場の雰囲気を絵に起こしてもらいました。
 まず、当時(〜1500年頃)は食器として(少なくとも庶民層には)スプーンやフォークはありませんでした。肉や魚を切り分けたり、ものを掴んだりするのは手で行いました。また、当時の人々は多目的用途としてナイフを持っているのが普通で、食事にも使われました。オートミールやスープは食べづらそうですが椀をかたむけて飲みほしたり、パンに浸したり、具を手で掴んでいたことでしょう。(最後のシーンで姉弟がフォークに苦闘していた、というのはフォークを使ったことがないからです)
 庶民の娯楽と言えば、カードとダイスでした。カードはトランプの原型のようなもので、木製でした。ダイスは木製、骨製、あるいは粘土などで、その場に応じて様々な即席プレイング・ルールが作られたことでしょう。ゲームに興じるあまり発生する喧嘩も日常的だったようですが、喧嘩も娯楽の一種と捉える時代でした。(なお、この絵に描かれているダイスの一つは1と6が対面にないとても珍しいタイプです)
 その他、挿絵には描かれていませんが、給仕として女性が働いている場合、娼婦のような仕事もこなしていることが多かったようです。

 妖精役はルフナにやってもらいました。西洋のFairytaleにおいて東洋的な妖精という設定はとても珍しいと思います。その他、後ろの席にいる二人は愛ちゃんと彰人です。



 弟思いのリュシーと面倒見のいい妖精ジゼル。リュシーは当時の女中通りの質素な身なりですが、ジゼルはオリエンタルで少し上品な服装にしてもらいました。ヘアリボンは時代設定よりRinglet設定を優先した結果。(TINA)

 エルセはふつーに質素な服を、ルナはジプシーっぽくしました。褐色とアジアンな服装は非常にマッチしますね。エルセ以外のキャラクターのデザインしたのは初だったので楽しかったなー。(かずしま)