| 太陽のシグリーズル | 採集地:アイスランド |
| 「アイスランドの昔話 "ヨウーンと女トロル"」より | |
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北欧に多く名前を残すトロルにまつわる、ちょっと悲しいストーリーです。原版の主人公はヨウーンという男性ですが、エルセに合わせて主人公を女性にした他はオリジナルにほぼ忠実です。本文に有るようにトロルは性別によって名称が変わるらしく、女性のトロルはスケッサと呼ばれていたようです。 現代でこそ、トロルはムーミンのようにキャラクター化されたり小型化されて愛嬌を振りまいている者も多くいます。しかし、ファンタジーでは恐ろしい敵として登場することが多いように、Fairytaleでも基本的に人間とは敵対関係にあると言えます。現代のトロル観は力は強いが頭は足りない脳筋的キャラクタとして描かれることがほとんどですが、Fairytaleに登場するトロルはパワーは勿論のこと、様々な魔術にも長けた非常に手強い存在であることが多く、他の妖精たちと同じように時代が下るに連れて単純化されていったようです。 知恵があるということは話が通じるということでもありますので、この話に出てくるような友好的トロルも少なくありません。「アイスランドの昔話(世界民間文芸)」の中には友好的なトロルの話として「ギェトリヴェル」や「ロッパとロッパの養い子ヨウーン」など、主人公に協力的なトロルを発見することができます。 一方で邪悪なトロルの話はさらに多く、同書の「リーネイクとレウーヴェイの物語」には特に詳しく載っています。そこには王妃に化けて王国を荒らしたトロルについてのこんな台詞が登場します。 「(前略)ブラウーヴェル(※女トロルの名前)は、あなたがたのお父様の王様の死を招きました。あなたがたのお父様のお城であんなに沢山のひとたちの行方不明のもとにもなっているのです。あのひとたちをつかまえては夜な夜な食べていました。人間の肉を食べるのは、トロルの生まれつきですから。あなたがたのお父様の国で人々を残らず根絶やしにして、それから自分のトロルの連中を住まわせるというのが、あの女(ブラウーヴェル)のこんたんなのです」 本編のトロルは寿命で死にますが、別の話では太陽の光に当たると石になって死ぬとも書かれています。 その他、主人公が漁へ向かった「南の島」は33話で魔法使いたちが避難していた島、つまりヴェストマンナエイーヤルのことで、同島がアイスランドで重要な場所であることが再確認できる内容になっています。 |
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![]() 冬の旅というのはただでさえ死の危険性が高く、また、場所が場所なだけに、実際にこういった出稼ぎがあったのかは解りません。考えられうる最大の防寒をして出かけたはずですが、この衣装は少しお洒落にも気を使っています。実際に出かけるとしたら、耳あてや二重の手袋などが必須でしょう。アイスランドの馬はアイスランドホースというポニータイプの小型馬なので、女性でも乗りやすかったと思います。(TINA)
寒い所のお話なのでがっつり厚着です。マントの中も色々着込んでるかと。挿絵では全然見えませんが右側の髪を編みこんでます。外では帽子かぶってて洞窟内では帽子脱いでる設定だったり。(かずしま)
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