| ロドリグ、私の羊飼い | 採集地:フランス |
| 「フランスの民話・中 "パムポン・ドールと三匹の鬼"」より | |
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リア充大爆発しろシリーズ。 原版では"三匹の鬼"とあるように伝統的なRule
of threeが展開されるのですが、Ringlet版では一度にまとめてあります。この部分はもちろん後半の三日間の騎乗試合と対応するのですが、少々くどいので後半部分だけを残しました。なお、原版では鬼の城にあった宝物はそれぞれ"どんな攻撃も防ぐ盾"、"なんでも叩き壊す斧"、"なんでも突き通す剣"となっていますが、騎乗試合ではあまり役に立たなそうなので盾だけを残して武器は槍に変更しました。 鬼という訳語は日本人にとってはどうしても和風なものをイメージしてしまうため、Ringlet版では悪魔としましたが、原版はおそらくOgreだと思うので、姿形のイメージはOgreで画像検索することをおすすめします。酒に酔わせて寝首をかく戦法はヤマタノオロチや酒天童子の例もあるように洋の東西を問わず有効なようです。 原版では王女にそばかすが出来てしまったことで王様が外出を禁止しますが、オットー・ボルストの「中世ヨーロッパ生活誌」によれば、上流階級ではあらゆる小道具で化粧をしていたようで、そばかすを隠すのに白粉や上質小麦粉などを使うことに思い至らなかったのは(あるいは描かれていないのは)少し意外です。(ただし、この当時の白粉は鉛白が使われていて、鉛中毒で死亡する人もいたことを書いておきます)根本的な解決にならないからかもしれません。 原作主人公のパムポン・ドールのドールはDoll=人形ではなくd'Or、"黄金の"という意味です。"太陽のように明るい金髪"だったので、とありますが、それに見合う崇高な精神を持っていたこととのダブルミーニングとのでしょう。フランス語でドール(d'Or)と名の付く言葉はたいてい賛辞や称賛の言葉です。サッカーのバロンドール(Ballon d'Or=黄金の球)などがいい例ですね。 ふがいなく見える主人公と勝気なお姫様というのはテンプレですが、お姫様に実力が伴わないパターンというのは珍しい気がします。後半のやりとりはリア充そのものであり、27話と並ぶ恋愛要素の強いストーリーになっています。 ※エサウ…旧約聖書の登場人物。ヤコブの兄。空腹に耐えかねてレンズ豆の煮物と長子の権利を交換してしまったことで有名。 |
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![]() そばかす姫リゼット。紫外線の存在は知らなかったでしょうが、太陽に当たると肌に悪いということは知られていたんですね。そのため、夏でも肌の露出を抑えるデザインになっています。ターバンのように見える頭部分はラウンドリットと呼ばれるもので、どちらかといえば庶民が身に付けるものでした。(TINA)
頭に巻いているラウンドリットが一番のポイントでしょうか…。凄く長い布を頭から肩に巻いているような構造になります。描いてて自分でもよくわからなくなってました。王族の服装という事でごちゃごちゃアクセサリーとか模様とかつけたくなるんですけど、今回は外出着なのでそういった物は無しということに。シンプルかつ上品な感じを目指してみましたが、今見返してみるとあまり上手くいってないかも。(かずしま)
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